当院で行っている検査と治療法
当院では、ガイドラインで推奨されている専門的な骨密度検査を迅速に行い、科学的根拠(エビデンス)に基づいたオーダーメイドの骨粗鬆症治療をご提案しています。
的確な骨の評価のための検査
DEXA(デキサ)法による骨密度測定
当院では、骨粗鬆症の診断において最も信頼性が高いとされる「DEXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)」を用いた骨密度測定装置を導入しています。骨折すると最も寝たきりのリスクが高いとされる「腰の骨(腰椎)」と「太ももの付け根の骨(大腿骨)」の2箇所に極めて少ないX線を当てて、正確な骨の量を計測します。手の骨や踵(かかと)の骨で測る簡易検査に比べ、より的確で進行度に合わせた診断が可能です。
血液検査・尿検査(骨代謝マーカーの測定)
骨は一度作られたらそのままではなく、古い骨を壊し(骨吸収)、新しい骨を作る(骨形成)というサイクルを毎日くり返しています。血液検査や尿検査を行うことで、「骨が今どれくらいのスピードで壊されているか、または作られているか」という骨の代謝バランス(骨代謝マーカー)を正確に把握することができます。これにより、お一人おひとりの病態に最も適したお薬を選択し、治療開始後の効果をしっかりと判定する指標といたします。
レントゲン(X線)検査
背骨全体のレントゲン撮影を行い、現時点で「いつの間にかの骨折(圧迫骨折)」が起きていないか、あるいは骨の変形がどれくらい進んでいるかを視覚的に確認します。
進行を抑え骨を強くするためのお薬の処方(薬物療法)
骨粗鬆症の治療では、お薬によるアプローチが中心となります。現在は非常に優れたお薬が多数開発されており、患者様の骨密度の数値、年齢、骨代謝マーカーの結果、そしてお薬を正しく服用できる生活習慣かどうかに合わせて最適なものを選択します。
骨の吸収を抑えるお薬(ビスホスホネート製剤など)
骨が過剰に壊されるのを抑えることで、骨密度を維持・増加させる代表的なお薬です。毎朝飲むタイプ、週に1回、月に1回飲むタイプ、または定期的な点滴や注射など、ライフスタイルに合わせてお選びいただけます。
骨の形成を促進するお薬(副甲状腺ホルモン製剤など)
新しい骨を作る働きを強力に活性化させるお薬です。骨折のリスクが非常に高い重症の患者様に対して検討され、ご自宅での自己注射や、クリニックでの定期的な注射といった方法で行われます。
骨の質を改善するお薬・栄養を補うお薬(活性型ビタミンD3製剤、カルシウム製剤など)
食事から摂取したカルシウムの吸収を助け、骨の質を丈夫にするお薬です。食事療法だけでは不足しがちな栄養素を補い、他のお薬の効果を最大限に引き出すために併用されることが多いものです。
専門スタッフによるリハビリテーションと生活指導
お薬の効果を最大限に高め、かつ転倒による骨折を予防するためには、日常生活における運動と食事の改善が不可欠です。
骨を強くするための運動療法
骨は適度な負荷(体重による刺激)がかかることで、より強く、より丈夫になろうとする性質を持っています。当院では、安全なウォーキングやスクワット、下肢・体幹の筋力トレーニングなど、一人ひとりの体力や身体機能に合わせた運動療法を指導します。また、ご自宅でも無理なく継続できる運動メニューをご提案し、運動習慣の定着をサポートします。
転倒予防のためのバランス訓練
骨折を防ぐためには、骨を強くするだけでなく「転ばない身体づくり」が重要です。バランス訓練や歩行訓練、姿勢指導を通して、つまずきにくく安定した歩行を目指します。また、ご自宅でできる転倒予防トレーニングや生活環境の工夫についてもアドバイスいたします。
管理栄養のアドバイス
骨の主成分となるカルシウムはもちろんのこと、その吸収を助けるビタミンD(魚やキノコ類に豊富)骨の土台となるタンパク質をバランスよく摂取できるよう、毎日の食事に関する具体的なアドバイスを行います。