当院で行っている検査と専門的な治療法
当院では、詳細な診察と正確な画像検査によって背骨の曲がりの角度や神経への影響を特定し、お身体への負担が少ない保存的治療から段階的に進めてまいります。
背骨の歪みと進行度を測る検査
丁寧な触診と姿勢の評価
医師が実際に患者様の背中に触れ、背骨の曲がり具合や左右の肩甲骨の高さの違い、筋肉の張りのバランスを細かく確認します。
画像検査(レントゲンなど)
背骨全体のレントゲン撮影を行い、背骨が何度曲がっているか(コブ角の計測)を正確に評価します。また、骨のズレやすべり症が合併していないかを確認します。神経の圧迫症状が強い場合は、必要に応じて高度な精密検査を迅速にご案内し、的確な診断につなげます。
痛みを和らげ背骨を支える治療
病態に合わせた適切なお薬の処方(薬物療法)
慢性的な腰痛や背中の痛み、足のしびれといった症状に対して、筋肉の緊張をほぐすお薬や、神経特有の痛みを抑えるお薬、消炎鎮痛剤などを患者様のお身体の状態に合わせて適切に組み合わせます。
痛みの悪循環を遮断する注射療法
お薬の服用だけではなかなか取り除けない激しい腰の痛みや、足への鋭い神経痛が生じている場合には、痛みの原因となっている神経の近くに局所麻酔薬などをダイレクトに注入する専門的な注射を行います。高い消炎鎮痛効果により、早期の症状緩和を目指します。
背骨の歪みを支えるコルセット処方
背骨がこれ以上左右に傾くのを抑え、腰まわりのグラつきを安定させるため、お身体の型に合わせた専用の腰椎コルセットを処方することがあります。装具を装着することで、立ち仕事や歩行時の腰への負担を和らげます。
体幹のバランスを整えるリハビリテーション
成人脊柱後側弯症において、痛みの緩和と変形の進行を防ぐために重要な役割を果たすのがリハビリテーション(運動療法・物理療法)です。
当院では、広々としたリハビリテーションスペースにて、理学療法士などの専門スタッフがマンツーマンで指導を行います。
成人脊柱後側弯症の患者様は、背骨が曲がっている側と伸びている側で筋肉の硬さや筋力に極端なアンバランスが生じています。リハビリを通じて、硬くなった筋肉を優しくほぐすストレッチを行い、弱ってしまったお腹まわりや背中の体幹筋肉(インナーマッスル)を左右のバランスを意識しながら鍛えていきます。また、専用の機器を用いた物理療法(温熱や電気など)で血流を促し、腰まわりの頑固なコリや痛みを緩和することで、負担の少ない正しい姿勢の取り方をトータルでサポートいたします。
高度医療機関での手術が必要と判断される場合
成人脊柱後側弯症は、基本的にはお薬や注射、コルセット、リハビリといった保存的治療を根気強く行い、症状のコントロールと生活機能の維持を目指します。しかし、非常に大きく変形が急速に進んでいる場合や、保存的治療を続けても激しい腰痛や足の麻痺が改善せず、日常生活が著しく制限される場合は、手術加療(脊椎固定術など)が検討されることがあります。
その場合は、決して当院だけで無理な治療を継続することはせず、高度な脊椎矯正手術の設備や入院設備を備えた地域の基幹病院や大学病院、専門病院と迅速に連携を取り、適切なタイミングでご紹介を行います。紹介後、手術が終了して病状が安定した段階からは、再び当院で通院リハビリや定期的な経過観察を引き継ぐことが可能です。地域医療ネットワークの窓口として、切れ目のない安心の医療連携を提供いたします。